ドクターショッピングを考える

痛みが長く続くと、「ここなら治してくれるかもしれない」と期待して、病院や治療院を次々と変えてしまうことがあります。
いわゆるドクターショッピングと呼ばれる状態です。
これは決して珍しいことではなく、それだけ痛みがつらいという証拠でもあります。

ただ、慢性的な痛みの場合、「場所を変え続けること」そのものが、回復を遠ざけてしまうケースも少なくありません。
なぜなら、そのたびに検査や説明、治療方針がリセットされ、体も気持ちも落ち着く時間が取れなくなるからです。

慢性痛は、単に悪いところを見つけて治せば終わる、という仕組みではありません。
体の状態、生活習慣、ストレス、不安などが複雑に絡み合いながら続いていることが多く、一定の方向性を持って継続的に取り組むことが重要になります。

「まだ原因が見つかっていないのではないか」「もっと良い治療があるのではないか」と考えるほど、不安は強くなります。
その不安が続くことで、体は常に緊張した状態となり、結果的に痛みが治りにくくなることもあります。

大切なのは、「どこに行くか」よりも、「誰と、どんな方針で向き合うか」。
信頼できる説明を受けながら、体と気持ちの両方を整えていくことが、慢性痛から抜け出す近道になることもあります。