慢性的な痛みがあると、「早く痛みをなくさなければ」「ゼロにしないと意味がない」と感じてしまうことがあります。
それだけ日常生活に支障が出ていて、つらい思いを抱えている証拠でもあります。
ただ、慢性痛の場合、「痛みを完全になくすこと」を最初の目標にすると、かえって苦しくなってしまうことがあります。
少し痛みを感じただけで「やっぱりダメだ」「良くなっていない」と落ち込んでしまい、体も気持ちも緊張した状態が続いてしまうからです。
慢性痛は、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ変化していくことが多いものです。
そのため、「ゼロかどうか」だけで判断すると、回復している途中の小さな変化に気づきにくくなってしまいます。
たとえば
・痛みがあっても動ける時間が増えた
・以前より不安が少なく過ごせる日が出てきた
・痛みの強さや持続時間が少し変わってきた
こうした変化も、体が前に進んでいるサインのひとつです。
大切なのは、「痛みをなくすこと」だけに目を向けるのではなく、
「今より少し楽に過ごせるか」「できることが増えているか」という視点を持つことです。
その方が、体は過度に緊張せず、回復しやすい状態を保ちやすくなります。
痛みをゼロにしようとしなくても大丈夫です。
今の状態から、少しずつ整えていくことは十分に可能です。
その積み重ねが、結果的に体と向き合う力を育てていきます。


